不純異星交遊

おもんないです

地獄の果てまで愛を叫ぶケモノたちへ

あくまで拙い感想文ですが、愛を込めて。それ以上でもそれ以下でもありません。

 

1.愛を呼ぶ愛してる愛を叫んでるケモノ

タイトル部分の歌詞、音ハメもさることながら語感が良すぎます。「愛してる」というワードを推薦した清水さん、凄まじくファインプレー。カーミさんという生身の人間について全く知らないので本当のところは分かりませんが、私がもし作詞して歌う立場ならば、こんな愛の圧が凄い歌詞たちの中に「愛してる」というワードを自発的に入れるのは小っ恥ずかしくて避けちゃうような気がします。「愛してる」って言葉、極めて直接的でハードル高くないですか?ただ、この言葉はこの歌になくてはならない大切なピースだとも思っています。

印象に残ってる歌詞は「あなたさえも僕の君を知らない」ですね。好きすぎて私が生み出したことにしたい、下さい(嘘です)。受け手に同情させ切らない反骨ワードが憎たらしいくらい心を掴んできます。カーミさんって人の心をハッとさせる様なパワーワードを的確な場所に置く才能めっちゃありますよね。斜に構えた気持ちと拗らせた愛のバランスが満点。この人絶対人たらしですよ!マジで何も知らんけど!

過ぎ去ったもの、これから出会うもの、全てに捧げる情熱の愛と覚悟の唄。若者特有の未来永劫傍若無人な無敵感。初期衝動では消えなかった永遠の衝動を引き摺り回して光に昇華していくイメージ。その強烈な光でもって、私たちの生活を音楽で照らしてくれます。魔法より魔法。もはや地獄です。

 

2.ULTRA LOVE花園

超絶ド級の愛の花が狂気的に乱れ咲いています。受け手が怯んじゃうくらいに真っ直ぐな気迫と、たまにふわっと感じるカッコつかなさ(褒めてます)がクセになります。紛れもなく同じ時代を生きる人間たちによる愛の歌。綺麗じゃなくてもそのままで美しいという事実。

この曲、ギターソロ以外ベースがあり得ん大暴れしてるんですけど、何故か全く曲を邪魔してないんですよね。気付いた時は戦慄しました。清水さんもツイートされてましたが、本当にエゲツないバランスで成り立っている曲だと思います。完璧ではないでしょうか?音楽評論家でも何でもない私が言ったところでって感じですが、すみません。

この曲を聞くと、両手で抱えきれないほどの愛の花束を投げつけられている気分になります。「全部僕のせいだから すべて君のおかげだよ」って、よくもまあこんな優しくて暖かい言葉の羅列を思いつきましたね…。ここまで爆弾級の愛情を差し出されたら、受け取る以外に選択肢が無いでしょうよ。私には勿体ない〜とか謙虚ぶる隙すら与えてくれない。これは本当にズルい、ズルい。

季節に「君」の名前を付けていたり、「君」= 「ラブソング」の方程式を成り立たせているのも脱帽ポイントですが、「迷わせて すぐに見つけるから」が歌詞の最後に来るの、めちゃめちゃグッと来ません?私の語彙じゃこれ以上表現出来ないのですが…。ストレートに「すぐにみつけるから」じゃなくて「迷わせて」が入っているの、なかなかの変態だと思います。

季節って移ろうものじゃないですか。君はこれから変わっちゃうかもしれないけれど、歌の中で一緒に息をしたあの時間に名前を付けて永久保存して離さないし忘れないよって感じでしょうか。まさに愛の押し売り。愛の過剰摂取最高!バンド最高!

 

3.初恋霊的衝動

初めてこの曲をライブで聞いた時、「この曲に出会う為に今日ここに来たのか!」と勝手に納得して嬉しくなっていたのを鮮明に覚えています。よく恋に落ちる瞬間を「雷に打たれる」って表現しますが、まさにそんな感じでしたね。無限初体験の始まりです。完全にこの曲に恋してます。なので私はこの曲の音源化を超絶パイパー待望しておりました。歓喜

まず、ギターの音と颯爽としたテンポ感が気持ち良すぎるのです。透明雑誌からインスパイアされた曲だと聞いて、めちゃくちゃ納得しました。透明雑誌を再度聴き直す機会まで頂いてしまって感謝しかないですね。最高が最高を呼んでいる。

歌詞に関してはほぼ全部私の性癖にブチ当たってます。私という人間が全部バレてるみたいでクソ恥ずかしいしなんか嫌です。言われたいし言いたい言葉のオンパレード。いや、言われたら普通に拒絶しちゃいますね。それくらい私にとってキラキラした言葉たちが、詰まっています。しかも、分かるはずないのにめちゃくちゃ共感してしまいます。私こそがこの曲の地縛霊です。冗談はさておいて、「君が聖書」という言葉の破壊力が凄いんですよ。聖書には今でも多くの人から教訓にされてるような美しい綺麗事も、逆に胸糞悪い理不尽な物語も両方書かれてますからね。それでも聖なる書物、それが「君」。うぉぉぉぉ!あくまで私の解釈なので本当のことは知りませんけどね。それはそうと、一目惚れって初恋の人に似てるらしいですよ、やっぱり呪縛ですね。ちなみに私は余裕で輪廻転生したい派です。

セリフだけはライブでも音源でも一生聞き取れません。でも聞き取れないままでいいんだと思ってます。いつか解析したい謎ではありますが。

 

4.思い出 in 君の部屋のベッド

他人のセックスは怒りを孕みつつ悲観的に描くのに、自分のセックスは純粋で綺麗に描いちゃうのめちゃくちゃ人間っぽくて最高ですね。実話ベースでもフィクションでもどちらでも趣深い。不安定なボーカルラインがホントいい味出してます(褒めてます)。この曲のコーラスかなり特徴的だと思ってます。理論とか全然分かりませんが、曲に合っているのは事実です。謎ですけど。後、ギターのリフがシンプルでありながらもめちゃめちゃいい、そしてあたたかい音。夕焼けに照らされた薄暗い部屋で、カーテンが寂しく風に揺れている情景が思い浮かびます。暖かいのに寂しい歌。

歌詞が実話の場合、かなり大切な思い出だと存じますので言及は控えますが、情事を綺麗に柔く言い換え選手権暫定1位ですね。この曲の美しさと優しさに感情が丸め込まれてしまいそうになりますが、同じ人が「あの娘がセックスしてるなんて俺は絶対信じない」という曲を作ったことを我々は忘れてはなりません。矛盾を抱えていない人間なんか居ないし、その矛盾を世間に曝け出せるのは強いし愛おしいし究極の魅力だと思います。例え歌の中だけであったとしても、過去・未来を肯定できる人は強い。

 

5.君の彼氏になりたかった

初めて聞いた時は「犬の写真」というパワーワードに吸い寄せられて呆気に取られてるうちに曲が終わってしまったのを覚えています。メンバー間で「犬」と呼ばれるのも納得です。というか、飼ってる犬の写真を送ってくれる女の子キュート過ぎません?アプローチの一環だったとしても余裕でかわいい。そりゃ好きになっちゃうよ〜。この女の子はきっと優しくて花束みたいに笑うんだろうなぁ。失恋を追体験して勝手に甘酸っぱい気持ちになってます。くぅ〜。

こんな未練たらしい歌詞なのに、曲が潔く終わっちゃうギャップも良いですよね。メロディーも明るめですし。歌詞の重さを楽器が散らして良い感じに爽やかになってます。マジックだ…。

カーミさんのインスタのプロフィール写真が歴代の彼女や好きな女の子の犬の写真だとしたら面白いなあ〜って妄想までしました。皆さん、幸せな彼氏ライフを…行ってらっしゃい!

 

6.前奏

アルバムが届くより先にサブスクが解禁されていたのですが、私が使ってるSpotifyだけ反映が遅くてすぐに聴けなかったんです。我慢出来なくて仕方なくYouTube Music(否プレミアム)で聴いたんですけど、「前奏」と「SONG OF NAME」の間に訳分からん広告入って最悪でした。でも誰も悪くない!

 

7.SONG OF NAME 

歌を通して沢山の人と出会って愛を誓うのだという強い決意と願いの唄。未来までも愛しに行ってるの強すぎます。これまでとこれからの奇跡の話。コーラスが謎すぎますけどね。それでいて上手くハマってるのが凄い。後、何と言っても「ギターソロ、俺!」ですよね。ギタリストが向かい合ってギター弾いてる姿、当たり前にかっこ良すぎるでしょ。かっこ良すぎてめちゃくちゃ邪魔したいもん。あの瞬間が1番ギター弾きたいです。是非ライブでご堪能下さい。

 

※以下、極めて私的な感想なので注意して下さい

「もしも君がどこにもいけないなら僕がつれてゆくよ」

これ純粋に例えだと思ってたんですけど、よく考えると普通に歌詞そのままの経験をさせてもらってました。上手く生活が出来なくなって世界を呪い散らかしていた時に、偶然あったULTRA CUBのライブに足を運んでたんですよ。なんか気付いたら吸い寄せられてました。出不精でかつ、家がど田舎なので完全に連れ出してもらってます。しかもめちゃくちゃ満足して帰りました。まさかの伏線回収。歌詞の中でボロボロの自分と出会ってしまいました。びっくり。マジで悔しい。私の負けっすわ。

私は好きなバンドの人たちにあまり存在を認知されたくないんです。応援してる人が居るんだっていうのは伝わって欲しいんですけど、実在する個体とアカウントをリンクして認知されたくなくて。私はロクな人間じゃないから、かけがえの無い作品に自分が入り込んでしまうのがなんか許せなくて。だから基本演者とは目すら合わせないように努めてます(これはこれでキショいという自覚、しっかりあります)。名前もワザと呼びにくいヤツを採用してますし。けど、まあULTRA CUBに限った話ですが、それはあんまり誠意的じゃ無いよなって思ったりもするようになりました。だって、真っ暗な部屋から掬い出して色んな景色見せてもらってますからね。今はちゃんと(?)向き合いたいと思ってしまっています。本当にここ最近の心情の変化なんですけどね。私めちゃくちゃ頑固なはずなのに、出逢って半年とかで根底に近い部分変えられちゃって唖然としてます。やっぱりエゲツないバケモノバンドだと思いますよ。少なくとも私には届きました、痛いくらいに。と言っても急速に何かが変わる訳では無いですけどね。あくまで気持ちの問題ですし。鬼の人見知りなのでいつになるかわからないですけど、直接ちゃんと挨拶くらいはしたいものです。未来の私が頑張ってくれることを祈ります。愛故に簡単には消えてあげません。

 

【あとがき】

ここまで読めている人は間違いなくULTRA CUBを好きなる素質があります。ライブに行って下さい。一緒に共鳴してバケモノになりましょう。何でもいいから早く出逢って欲しいんですよね〜。色んなバンドのライブに足を運んでますが、こんな呪いみたいな文章を書かせてくれるのはULTRA CUBだけです。今までずっと自分の殻に篭って傷付かないように生きて来たんですけど、こっちの方がキラキラしてて面白いんだよって教えてもらっている気分です。かなり感謝してます。だから、沢山の人に壊れるくらい愛されて下さい。あ、こういう文章書かれるの嫌だったらリプ下さい。言ってもらえないと気付けないので。

次回「愛を呼ぶ 愛してる 愛を叫んでるケモノ達の爆走」、楽しみにしてます。

以上約4600字、単位ください。